インビザライン治療中の食事や飲み物について、具体的にどんなことに気をつければよいのか不安に感じている方も多いのではないでしょうか。

この記事では、マウスピース矯正中に注意したい食べ物・飲み物、また痛みがある時の食事の工夫などについて詳しく解説していきます。

■インビザライン中の基本的な食事ルール

◎食事の際はマウスピースを外す

インビザラインは、食事の際は必ずマウスピースを外すのがルールです。
マウスピースを装着したまま食事をすると、破損したり、マウスピースの内部に食べかすが入り込んだりする可能性があります。

また、マウスピースは熱に弱いため、温かい食べ物や飲み物との接触で変形してしまう危険もあります。

◎飲み物にも注意が必要

水以外の飲み物を飲む場合も、原則としてマウスピースは外す必要があります。
糖分や酸を含む飲み物を装着したまま口にすると、マウスピースの内側で細菌が繁殖し、むし歯の原因になります。

特に注意したいのはコーヒー、紅茶、ジュース、スポーツドリンク、アルコール類です。
これらは着色や、むし歯リスクを高くする要因となるため、飲む際はマウスピースを外し、飲んだ後は歯磨きやうがいを行いましょう。

■注意が必要な食べ物

◎硬い食べ物

インビザラインは食事中に外すため、基本的に食べ物の制限はありません。
しかし、歯が動いている最中のため、硬すぎる食べ物には注意が必要です。
フランスパン、煎餅、ナッツ類などの硬い食品は、歯根に負担をかけることがあるため、頻繁には食べないようにするなどの配慮が必要です。

◎粘着性のある食品

キャラメルやグミ、お餅などの粘着性のある食べ物は、矯正中の歯に余分な力が加わるだけでなく、歯の表側に装着したアタッチメントがはがれてしまう原因ともなります。
結果として、矯正力が弱まり、治療が計画通りに進まなくなることがあります。

■痛みがある時の食事の工夫

◎柔らかく噛みやすいものを選ぶ

インビザラインは比較的痛みの少ない矯正方法といわれますが、マウスピースを交換したタイミングでは歯に圧力がかかるため、数日間は痛みを感じることがあります。

そのような時期は、無理にいつも通りの食事をするのではなく、豆腐や卵料理、ヨーグルト、うどんなど、柔らかくて噛みやすい食事に切り替えるのが安心です。

◎無理をせず一時的に回数を増やす

痛みが強い時は、1回あたりの食事量を減らして、食事の回数を増やすという方法もあります。
一食当たりの噛む回数が少なくなることで、歯への負担を軽くできるかもしれません。

■食後のケアを忘れずに

◎歯磨き、うがいは必須

マウスピース矯正中は、食後の歯磨きが大切です。
歯に食べかすが残っている状態でマウスピースを装着すると、細菌が繁殖しやすくなり、むし歯や口臭の原因になります。

毎回の食後に歯磨きを行い、どうしても難しい出先での昼食時などは少なくともうがいで汚れを落とすよう心がけましょう。

◎携帯用の歯ブラシを持ち歩く

外出先でも清潔な状態でマウスピースを装着するために、携帯用歯ブラシを持ち歩くと安心です。
また、マウスピースの保管ケースも必ず持参し、食事中は保管しておく癖をつけておくと、紛失や汚れの心配がありません。

【基本的に制限はないが、気を付ける点を知っておく】

マウスピース矯正は取り外しは自由に行えるため、基本的に食事の制限はあまりありません。しかし、食べる時にはマウスピースを外し、装着前にはしっかり歯みがきを行うことが大切です。

硬いものや粘着性のあるもの、色の濃い飲食物には注意し、痛みがあるときは無理をせず柔らかい食事に切り替えましょう。

食事に対して不安がある時は、歯科医院にアドバイスをもらうという方法もあります。
不安なことがあればそのままにせず相談してみましょう。