しかし、前述のような「我々が理想とする治療」と「患者様の求める治療」とは大きなズレが生ずる事もしばしばございます。こればかりはどうしようもありません。誰もが日々の生活があり、時間とお金を全て歯科治療に費やす事など出来ませんから擦り合わせが必要です。
特に虫歯治療(詰める・被せる)などは治療方法によってその先の歯の寿命に大きく関わってくる部分ですから少なくとも何が違うのかを知り、プロの意見を聞いた上で治療方法を決定すべきです。技術力はなかなか患者様には分かりづらい部分ではありますが、2ndオピニオン・3rdオピニオンなどを他のクリニックで聞いてみるくらいの事はしても良いと思います。
そのくらい慎重になって良い程に、1回の治療で歯に与える影響(ダメージ)は大きいものです。歯科医が「治療」と称して歯牙を切削する行為は歯にとってマイナス以外の何ものでもないですから、「治療する前」の段階での話し合いが最も大切だと考えています。
あえて言うなら無駄な治療を「しない」事もまた大切であり、高品質な治療をしないのであれば「何もしない」ことが将来につながる事も十分あり得るという事です。
おだ歯科クリニックが出来る事は、これから先いかにして治療介入を減らし良好にメンテナンスへ移行あるいは継続するか、さらには再介入が必要になった場合にどの様な一手が打てるのか、などを専門的な観点から提示する事に尽きます。当院ではほとんどのケースで患者様にヒアリングした上で専門的な観点から治療についていくつかのプランを御提案させて頂いております。
本来「安くて早くてキレイで長持ち」する事が理想ではありますが、現実的には不可能な訳ですから患者様の優先項目がどこにあるかをお伺いしないままでは御提案することも出来ません。
同じ様に大切であると考えておりますので遠慮なく御自身の希望をお伝え頂き、それらを踏まえた上で本格的な治療スタートとする事をお勧め致します。