マウスピース矯正(インビザライン)で後悔しないために、知っておきたい5つのデメリット
目立たない、取り外せるなどの理由から人気を集めているマウスピース矯正。
一見メリットばかりに見えるこの矯正方法にも、事前に知っておくべきデメリットや注意点もあります。
今回は、治療を始めてから「こんなはずじゃなかった」と後悔しないように、インビザラインの代表的な5つのデメリットをご紹介します。
目次
■装着時間が自己管理になるため、効果に差が出やすい
◎1日20時間以上の装着が必須
インビザラインは、1日20時間〜22時間の装着が基本とされています。
しかし、マウスピースは自分で取り外しができるため、外している時間が長くなってしまう、つい着け忘れてしまうなどのリスクがあります。
◎マウスピースの装着時間が短いと、計画通りに歯が動かない
決められた時間を守らずにいると、歯の移動が進まず、予定よりも治療期間が長引いたり、仕上がりに影響することもあります。
自己管理が苦手な方にとっては、負担となる可能性がある点はしっかり理解しておきましょう。
■食事のたびに外す必要がある
◎マウスピースを装着したまま食べられない
マウスピース矯正では、食事の際は必ずマウスピースを外す必要があります。
飲み物も、水以外のものは基本的にNGとされており、飲食のたびに着脱が必要です。
◎外食や会食のときに不便さを感じることも
外食時にはマウスピースを外して保管する必要があり、衛生面に気を配る手間が増えます。
また、トイレでの着脱が難しい場面では、マウスピースを着けたまま食事をしてしまう方もおり、これが変形や破損、着色の原因になることもあります。
■痛みがゼロというわけではない
◎装着直後や交換時に痛みを感じることがある
インビザラインは痛くないと思われがちですが、実際には新しいマウスピースに交換した直後は歯が圧迫されて痛みを感じる方も。
これは歯が動き始めるための正常な反応ですが、特に初期には違和感を覚えることがあるでしょう。
それでもワイヤーでの締め付けなどがないため、ブラケット矯正よりは比較的痛みが少ない矯正方法として知られています。
■むし歯や歯周病のリスクが高くなる場合も
◎マウスピース内に細菌が繁殖しやすい
マウスピースを長時間装着することで、唾液の流れが妨げられ、むし歯や歯周病のリスクが上がることがあります。
特に、歯磨きが不十分な状態でマウスピースを装着すると、食べかすや歯垢(プラーク)が閉じ込められてしまい、菌が繁殖しやすくなります。
◎丁寧な歯磨きとマウスピースの洗浄が必要
インビザラインでの治療中は、通常よりも丁寧なセルフケアが求められます。
食後の歯磨きや、マウスピースの洗浄を怠ると、むし歯だけでなく口臭の原因にもなります。
■適応症例が限られることがある
◎すべての歯並びに対応できるわけではない
インビザラインは、軽度〜中等度の歯列不正には高い効果を発揮しますが、重度の歯列不正や骨格的な顎のずれを伴う症例には向いていない場合もあります。
このようなケースでは、ワイヤー矯正との併用や、外科的な処置が必要となることもあります。
◎事前の診断が重要
マウスピース矯正が適しているかどうかは、精密検査とシミュレーションによって判断されます。
治療開始前に、信頼できる歯科医院でのしっかりとした診断を受けることが大切です。
【インビザラインはデメリットを上回るメリットも多い】
ここまで、マウスピース矯正のデメリットについて解説してきましたが、もちろんメリットも非常に多い矯正方法です。
例えば、装置が目立たない、金属アレルギーの心配がない、通院回数が少なくて済む、痛みが比較的少ないなど、患者様にとってのメリットは数多くあります。
治療を始める前に、デメリットや注意点も理解し、自分に合っているかをじっくりと検討することが、後悔しない矯正治療への第一歩となるでしょう。
インビザラインのメリットについては、以下の記事でも詳しく紹介しています。
>歯列矯正のインビザラインとは?どんなメリットがある?