神経を抜いた後の根っこの治療「根管治療」。
医療法人社団雄清会おだ歯科クリニックでは自費の精密根管治療から保険適応の一般根管治療、専門医とコラボしたハイクラスな根管治療まで様々なラインナップを患者様に合わせて御提案させて頂いております。
今回は根管治療におけるCT撮影について少しお話をさせて頂きます。
「根管治療でCTなんて取ったことないよ」という患者様がほとんどではないかとお察ししますが、現在の根管治療の世界では当たり前の術前検査となっています。
ただでさえ難しいこの治療をどのように良い結果へ導くのか。
その答えは、
「術前」の「状況把握」=「診査・診断」
ポイントは「術前」です。
実際に根管治療を開始すると、
「あれ?なんかレントゲンと違うな」
「変にやりにくくて時間がかかるな」
こんなことが必ず起きます。
歯牙の内部を縦横無尽に走っている根管内を、レントゲンという影絵=2次元だけで把握するのには残念ながら限界があります。「術前」の正確な「状況把握」ができていないと、結果的に余計な切削や遠回りの治療になり、通院回数も増える上に治療の質は低下します。
事前に分かっていればさらに有効なアプローチを選択できた!
なんてことの無いように「術前」に「状況把握」をしておくことがとっても重要なんです。
最近の歯科用CTは放射線被爆量も少なく有効な情報が得られるため、根管治療だけでなくインプラント治療はもちろん歯周病治療や歯列矯正治療にまで幅広く活用されています。
質の高い良質な治療を提供することは当然ですが、極端なミスが発生しないように配慮することも重要だと考えています。昔に比べると情報収集が容易になり、かつては患者様にはよく分からない謎の治療だった「根の治療」について患者様自身が理解してくれることも多くなり嬉しい限りです。
被せ物にいくら費用をかけても、その土台となる部分の処置が不適切では砂上の楼閣です。
建築の基礎工事と同じく目に見えな部分の地味な処置ですが、「術前」の正確な「状況把握」に基づく適切な根管治療がとても大切なのです。
そもそも根管治療をしなくて済むように定期メンテナンスを継続することが大切だですが、残念ながら治療する事になってしまった場合には、先に述べました「根管治療の意義」について少し知識があると、良い治療を受けるチャンスが広がるのではないかと思っております。
2023年10月23日加筆・修正
Y.ODA