治療についての思惟



歯の痛み、歯ぐきの腫れ、古い治療のトラブルなど皆様のお口に起こる問題は様々ですが、元をたどればすべて虫歯菌や歯周病菌などの「細菌」の仕業であります。この細菌の塊である歯垢や歯石が残ったまま、皆様を苦しめている問題点の治療に入っても、同じ問題が次から次へと起こってくるのです。「穴があるから削って詰める」、「腫れたから切って膿を出す」という行為で長期的に歯を残すことができるのでしょうか?
日本では毎年2兆5千億円もの歯科医療費が費やされていますが、この30年の経過をみると、日本人のお口の健康状態(虫歯の本数や残っている歯の数など)は、たいして改善しておりません。


これだけのお金が使われても改善されないとなると「根本的になにかが違うのでは」と考えざるを得ないでしょう。すなわち、発生した問題に表面的に対処していてもその場しのぎにしかならないということです。
問題をなるべく起こさないようお口の中の環境整備を行うことで、初めて「治療が長持ちする」、「歯のことを気にせず会話や食事を楽しむ」という結果が得られると考えております。歯科衛生士が行う歯石取りやブラッシングアドバイスはお口の健康を保つための基礎となるものです。ぜひとも「根本的な問題解決」のため御協力ください。